商業洗濯の歴史から業態の方向性を考える

1.家事代行業としてのランドリーの起源 (1)装飾性のある衣類を洗えない洗濯業 欧米では日本における商業クリーニング業者を、一般的にドライクリーナー(dry cleaner)と呼称している。日本式のクリーニング店にあたるようなcleaning shopという看板は、20回程度の海外視察では見かけたことはない。 洗濯所を意味するlaundryは英単語として存在し、ラテン語ではlavareがある。現代的な商業クリーニングを意味する単語は存在しない。 商業洗濯の起源に関する解説で、最初に紹介されるのは、エジプトの壁画だろう。      BC2000年頃・ベニハッサン墓壁画(毛利可淳模写) 有名なエジプトのベニハッサンにある墳墓の洗濯風景とみられる壁画には、多くの労働者が従事する事業としての洗濯工程が描かれている。 私は、2011年にパリのルーブル美術館で、ベニハッサンの壁画が描…





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