JTCの目的
戦後、洋服は普段着やビジネスウェアなどの実用的な衣類がほとんどであり、衣類の管理については、衛生的な品質維持が主たる目的でしたが、社会経済高度成長期以降、欧米のラグジュアリーブランドと呼ばれる高級ファッションが流入し、1980年代以降、ファッションはデザイン、素材、加工において多様化を極めています。
また、素材面では絹やカシミヤなどの高級天然繊維の他、化学合成樹脂や金属などを多用するものとなり、加工面ではコーティング、ラミネート、化学合成樹脂接着(ボンディング)など化学工業の発達に伴い未知の前衛的なものがデザイナーなどの感性によって幅広く採用され続けており、この多様化は今後も拡大する傾向にあります。
こうした新たな素材を活用したデザイン性・芸術性の高い服飾製品に対して、テキスタイルケア(服飾品の復元・維持サービス)を提供・定着させることで、我が国における自由なファッション文化の創造とアパレル・繊維産業の支援を目的として、一般社団法人日本テキスタイルケア協会は創設されました。
テキスタイルケアは、現代社会におけるファッションの多様化に対応した、デザイン性・芸術性の高い服飾製品向けの品質維持・復元サービスである。今後、衛生のみを目的としたクリーニング業とは一線を画した新しいサービス業として歓迎されることでしょう。