穴開き損傷の種類

クリーニングによって、穴開きや損傷が発生する場合があります。その原因には以下のようなものがあります。

(1)検品ミス
受付時に既に穴が開いていたが気付かなかった。

(2)虫害による繊維の脱落
虫害による穴を切断された繊維屑が覆っていたものが、洗浄作業によって脱落して穴あきが現れた。

(3)摩耗による繊維の脱落
摩耗によって切断された繊維屑が、洗浄作業によって脱落して穴あきが現れた。

(4)洗浄作用による拡大
穴が開かないまでも、糸が傷んでいたことによって、洗浄作用に耐えられず糸切れし拡大した。

(5)加熱による化学変化
付着していた強酸や強アルカリの水溶性薬品が、乾燥・仕上げ熱によって活性化し生地を溶解・分解させた。

(6)酸化分解
植物系繊維に金属イオンが付着したものを酸素漂白したことによって、繊維が酸化分解した。

(7)焦げ・熱溶融
焦げて穴あきに至っていなかった部分が、洗浄作用によって剥がれ落ちた。
ポリ乳酸繊維など低融点の繊維が、高熱に接触して溶けた。

(8)カビによる損傷
カビによって、繊維が弱くなっていた部分が、洗浄作用によって脱落した。