ドライ不適応の繊維加工が増え続けている

ドライクリーニングが発明されたのは、1820年代のことです。その目的は、普段着を洗うためではなく、フォーマルウェアーやファッション製品など、デザイン形状や風合いが重要な服飾品のためのものでした。 その当時は、まだ石油化学産業が生まれていない時代ですから、繊維素材の全ては、有史以来変わることのない天然素材でした。羊毛などの獣毛と絹や綿が、そのような服飾品の素材の全てでした。これらの素材に共通する特徴は、水分を吸収するという性質です。水分を吸収するということは、縮んだり風合いや光沢が変化するということです。このため、永い間、フォーマルウェアーやファッション製品は、洗うことのできないものとされてきたのでした。 それが、水ではない油性の溶剤で洗うドライクリーニングの発明によって、変形や風合い変化なく服飾品を洗い、長期間着用できるようになりました。 このことによって、フォーマルウェ…





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