綿素材の普及は鎌倉時代まで日本に無い

●ヨーロッパでは羊のなる木として伝わった ドイツの繊維製品の表示に、"Baumwolle"「バウムボーレ」と表示されているものがあります。Baumとは「木」を意味するドイツ語です。広く親しまれているドイツのお菓子にバウムクーヘンというものがありますが、Baumkuchenは、「木のケーキ」という意味になります。繊維素材の表示のバウムボーレでは、wolle は、英語のwoolすなわち羊毛を意味しています。つまり「木の羊毛」ということになるのですが、実は、これは「綿」繊維のことなのです。   綿の原産地については、紀元前2500年頃のインダス文明の古代都市モヘンジョダロ遺跡から紡錘(綿糸を紡ぐ道具)が発掘されており、これが最古の綿紡績の遺物とされていることからインドが原産地であるとされています。その他、メキシコ、アフリカなどの説もあるようですが、いずれにしても熱帯の植物でした。こ…





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