6.顔料による汚染 

顔料とは、繊維を染めることのできない不溶性の物質で固有の色を持っているもののことをいいます。これに対して染料とは、繊維と化学的に結合して、染めることのできる水溶性(または油溶性)のものです。 このことから、顔料で生地や繊維に着色するためには、接着剤(バインダー)が必要になります。接着剤には一般に、油溶性の化学樹脂が使われています。このため、原則として溶剤を使用して洗うドライクリーニングでは、経時劣化などで接着剤が溶解しやすくなり、顔料が取れてしまうことになります。これが、ドライクリーニングによる顔料の脱落という事故になります。  また、ドライ溶剤で取れてしまった顔料が、接着樹脂によって、同浴中の他の被洗物に接着することによって、顔料による汚染事故が発生します。 ●顔料着色による利点 ドライクリーニングで問題が起こりやすい顔料ですが、アパレル製造で顔料が使用される利点には、以下のよう…





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