プレスによって浮かび上がった褐色のシミ

ズボンをクリーニングした後、左太股内側部分に黄変が発生しました。 変色部分の特徴は、以下のとおりです。 ①前折り目(プレスライン)に沿って大きな部分で発生しており、裏側にまで変色が発生している。 ②顕微鏡で観察すると、羊毛繊維とポリエステル繊維による織構造が見られ、羊毛繊維だけが黄色く変色している。 ③リトマス試験紙によるpH試験の結果、pH3~4の酸性反応があった。   以上からこの黄変事故は、浸透性のある透明な果汁または糖分を含んだ液体が付着した部分にアイロン等の高熱が加えられたことによって、酸化またはキャラメル化黄変した可能性が高いといえます。羊毛繊維にだけ変色が発生しているのは、吸湿性の無いポリエステル繊維に対し、羊毛繊維だけが液体を吸収したことによります。 また、浸透した液体については果汁飲料や炭酸飲料などが考えられます。 ブラックライト照射試験…





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