ボンディング樹脂劣化によるシワと黒点

有名イタリアブランドのスカートをドライクリーニングしたところ、表面に斜線状の目寄れ、黒点状のものが発生しました。   この製品の構造は、表地と裏地の二重構造になっており、その間をポリウレタン樹脂が接着しているという構造になっています。また表地は粗い絹織構造で、裏地は濃色のナイロンとエラスタン(ポリウレタン弾性繊維)の編構造となっています。 まず斜線状の目寄れ部分を顕微鏡で観察すると、表面の絹糸は、ガーゼ状の大変粗い構造になっており、事故部分のポリウレタン接着樹脂が剥がれて、裏地の濃色の生地が露出していることがわかります。   左の顕微鏡写真はボンディング生地表地の絹織物の状態、白く見えるのは接着樹脂。右は裏生地として張り合わされた濃色のナイロンニット地。  この製品は、一般にボンディング製品と呼ばれるイタリア製品に多い、貼り合わせ生地製品です。ポリウレタン樹脂ボンディングは、高…





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