ポリウレタン弾性糸の弛緩による伸び

婦人ジャケットをドライクリーニングしたところ、後袖、背中にたるみが発生しました。   検査団体による製品試験データ、C法(浸透浸漬法)、H-2法(蒸気オーブン法)、J-2法(石油系法)タテ方向に0.6~1%収縮するというデータが示すとおり、ポリウレタン弾性糸は、正常な状態では蒸気熱、溶剤による膨潤等の影響によって収縮する傾向にあります。 この事例では、それとは逆にタテ方向に伸びるという現象が発生しています。袖ボタンかがりの部分で表地と裏地が留められているため、裏地が伸びきった状態で表地に大きなたるみが出ています。また、メーカー側から「高温のアイロンで生地を伸ばしながらプレスされた可能性」を指摘されていますが、袖の状態を見る限り、アイロン仕上げによって、このように部分的に留められた裏地と表地を異なる寸法で「伸ばしながら仕上げる」ということは不可能であり、解釈に無理があるものと思われます…





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