金属アクセサリーによる糸の損傷
スカートのフリル部分に白い斑点が発生しており、油性、水性のしみ抜き処理でも取れません。 白い斑点状のものは、左側のフリル部分に集中して発生しています。また、発生はフリルのドレープの山部分に多く発生しているようにも見られます。 実体顕微鏡で観察すると、これは変退色ではなく糸の切断であることがわかります。 素材は、ポリエステル55％、毛45％で、繊維の形状から白い繊維がポリエステルで、濃色が毛繊維の混紡となっています。 この混紡糸が切断され解（ほぐ）れることによって、白い繊維が印象的に目立つようになり、白い斑点が発生したように見えるようになったものです。 側面から観察すると、繊維は生地の表から上に向かって飛び出しており、さらに光学顕微鏡でその切断面をみると、ポリエステル繊維が引き伸ばされながら切れていることがわかります。 これは、一般にバリと呼ばれる極めて細かい突起との摩擦によっ…
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