ウール製品の保管中の虫食い

春にクリーニングしたズボンを収納保管し、数カ月後に取り出したところ多数の穴を発見しました。  外観観察では、以下の点が注目されます。①穴明き周辺に硬化や変色等の変化が見られない。②切断された繊維の先端に焦げによる蛋白質の炭化や溶解による乱れ、顕微鏡観察による先端の先細りが見られない。以上の2点から薬品及び熱による穴明きではないと判断されます。  形状、類似の事例報告などからも、虫食いによる穴明きの可能性が考えられます。 さらに光学顕微鏡によって観察した結果、カツオブシムシ類の食害によると歯型と見られる繊維の斜めの切断面の形状及びノコギリ型が複数確認できました。通常の切断、引き裂けでは、最も負荷のかからない状態で断裂するために、切断面がほぼ真横になります。また、薬品によるものであれば、穴の周辺が変質し繊維は溶解して曲線状に先端が細くなります。この場合、先端は明らかに削り取られた形跡が見…





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