ボンディング樹脂の染み出し

コートを昨シーズン終了後ドライクリーニングし、保管後取り出したところ表地全体がまだらになっていました。  製品表示によると、ポリウレタンコーティングとされていますが、表面には現れていません。このことから、ボンディング加工であろうと見られます。 全体の色むらを観察すると、同系色の濃色化といえます。  実体顕微鏡で観察すると、まず生地の表面がピーチスキン状に毛羽立っていることがわかります。また、詳細に濃色部を観察すると、生地の下から表面に向かって樹脂が染み出しているように見えます。  ボンディングに使用されているポリウレタン樹脂は、加水分解という現象を起こすことが知られており、ポリウレタン樹脂の種類によって、剥離したり流動性を帯びたりする性質があります。 表面に樹脂が染み出している この種の加工の発生地であるイタリアの地中海性気候は、夏季に湿度が低下するという気候で、夏季に高温多湿…





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