端始末のない生地の撚り戻り
ウール/カシミヤ混のマフラーがドライクリーニングによって、左右の縁が波打ちました。 マフラーの左右の縁が、波状に歪んでいますが、よく観察すると規則性があることがわかります。 濃色の糸の多い部分が伸び、淡色の糸の多い部分が縮んでいるように見えます。 メリノラム92%とカシミヤ8%の表示がありますが、この生地は、全体にソフトな感触のために緩めの撚りによる糸で、粗めに織ってあります。 濃色の糸と淡色の糸では、多少撚りの強度に差があるようです。 ドライクリーニングでは、生地の中に混入している不溶性の汚れ成分(ホコリ等)を除去するために、機械的なモミ作用を加えた洗浄工程が必要になります。このため、撚りの弱い糸は多少解れて伸びようとしますが、生地の端が縫製されるなどの始末があれば、その力は押し止められ形態が維持されます。この生地のように端が裁ち落とされている場合、糸の撚りが解けようとする力を…
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