毛皮部分の硬化損傷

ボア付きコートを、石油系ドライクリーニングしたところ、衿周りが硬化しました。  衿周りの部分は、ラビットファー(兎毛皮)が縫い付けられた状態になっており、この部分全体が硬化し、衿後は破損しています。 毛皮の硬化の原因については、一般的に水分と塩分、熱があります。 皮部分は、ドライクリーニング溶剤によって脱脂されてしまう傾向にあり、濡れた状態で、プレス熱などの加熱をすると硬化します。このため、毛皮との組み合わせ製品の場合、本体から取り外せるような製品作りが望まれます。 通常硬化しない程度の過熱でも、消費段階で次のような取扱いがあれば、硬化の原因になります。 もしも着用中に雨に濡れて、生地は乾いても毛皮の部分には湿気が残っている場合があり、その状態で加熱すると硬化することになります。 また、汗に含まれる塩分が蓄積した状態では、タンパク質が変質し、塩分による吸湿効果によって、皮が湿気…





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