麻ニット製品の脱色

麻ニット製品のクリーニング仕上げ後、背中部分に脱色が見られました。  事故部分を観察すると、変色ではなく同系統色への脱色であることがわかります。 この製品は、麻70%、綿30%で、反応染料による染色であり、この脱色は次亜塩素酸ナトリウム溶液によるものであるといえます。 裾裏で、カビ取り剤原液(商品名カビキラー・ジョンソン)を薄く付着させ再現試験を行ったところ、同系統色に脱色しました。 どの時点で、どのように付着したかについては判定できませんが、次亜塩素酸ナトリウムを含む溶液には、塩素系漂白剤、カビ取り剤、トイレ用洗剤などがあげられます。 脱色の状態から、濃度の薄い溶液による影響であると見られますので、次亜塩素酸ナトリウムを含む溶液を使用した壁面などを拭き取った直後に接触した可能性が高いものと思われます。 また、濃度の高い溶液では、即座に脱色しますが、濃度の薄いものの場合、徐々に…





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