キャリア剤残留による光退色

ポリエステル100%のジャケットの右袖部分に退色が発生しました。 全体を漬け込んで洗浄するドライクリーニングにおいては、このような特定の部分だけの変色は起きません。また、変色の状態を見ると、濃色を構成する色素の一部が分解した退色現象であると判断されます。 退色の形状を見ると、ハンガーに掛けた状態でクボミとなる部分の色が残り、その他の部分が退色していることがわかります。 これは、明らかに光による退色であることを示しています。 一般にポリエステル製品の耐光堅牢度は高く、このような退色が発生することはまれです。 通常のポリエステル繊維の染色は、高圧容器によって130℃の高音による分散染料染色が行われますが、設備投資の負担の大きい高圧容器を用いない方法として、低温で染めるキャリア染色という方法があります。 この場合、キャリア剤といわれる染色助剤が十分にすすぎ出されず生地に残留していると…





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