原反のシワが蒸気仕上げで復元
イタリア生地で仕立てられた婦人ジャケットを、ドライクリーニング後、身頃の生地に折りシワが発生しました。 外観観察しますと、この折ジワは全体に発生しています。 いくつかの特徴的な現象が見られます。 ①背中中央部分に発生している折ジワ 背中中央部分に、右下から斜め上に向かっている折シワは、中央の縫製地点で途切れています。この部分を裏から見ると、縫製ラインから内側に織り込まれた生地へと連続していることが確認できます。 ②前身頃接着芯の裏に発生している折ジワ 前身頃には、前立ての接着芯地の裏側にまで連続し、張り合わされた裏生地には折りジワが無い部分が見られます。 いずれも、縫製後に発生することの無い現象です。 以上からこの事故は、クリーニングの蒸気仕上げによって、本来生地にあった折シワが復元されたことによって発生したものである…
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