事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
綿70%、ポリエステル25%、ポリウレタン5%という組成表示のコートをドライクリーニングしたところ、表地の表面が鮮明な赤に変色しました。受付時には、全体が砂ぼこりで汚れているように見えました。実はこれがこの製品の特徴でし […]
ダウンジャケットをドライクリーニング後、表地に黒っぽいシミ状のものが発生しました。 黒っぽいシミ状のものは、製品の表面に分散して現れています。 シミ状部分をバックライトで観察すると、シミ状部分周辺にコーティングの剥離が […]
綿のブルゾンを石油系ドライクリーニング後、3ヶ月経過して、袖の帯状の変色と前立てのファスナーに沿ったピンクの線状の変色に気づきました。 1.ファスナーに沿った変色 ファスナーの素材は、真鍮(黄銅)であると見られます。ま […]
織構造によるタテ畝(うね)状生地の婦人パンツに、生クリームが付着したということで、シミ部分を水溶性前処理し、ドライクリーニングしたところ、その部分だけが収縮しました。 この収縮の特徴は、収縮した畝を引き伸ばせば伸び、離 […]
ウール100%のドレスシャツをクリーニング後、両脇に摩耗、右袖に損傷が見られました。 両脇の下部分に毛羽立ちが見られ、特に右脇の下部分は、縫製糸が切れ解(ほつ)れた状態になっています。また、左右共に毛羽立ち部分がフェル […]
仕上がったズボンの右腰前あたりに損傷が見られました。 損傷部分を観察すると、損傷部分は激しく目寄れしており、生地構造が変形していることがわかります。また、損傷部分全体に、白い物質が粉状に付着しています。 損傷部分を、 […]
毛100%の紳士スーツをドライクリーニングしたところ、製品のいたるところに点状の損傷が見られました。 穴あき部分を顕微鏡観察すると、穴あき部分の繊維が消失して穴が開いていることがわかります。繊維がなくなるためには、溶解す […]
光沢のある青紫のジャケットを石油系溶剤ドライクリーニングを行ったところ、全体に赤系統のムラが発生しました。 変色の状態を外観観察すると、縫製部分が特に顕著で、ポケット内側、衿裏などにも変色が見られました。このことから、 […]
麻ニット製品のクリーニング仕上げ後、背中部分に脱色が見られました。 事故部分を観察すると、変色ではなく同系統色への脱色であることがわかります。 この製品は、麻70%、綿30%で、反応染料による染色であり、この脱色は次亜 […]
ボア付きコートを、石油系ドライクリーニングしたところ、衿周りが硬化しました。 衿周りの部分は、ラビットファー(兎毛皮)が縫い付けられた状態になっており、この部分全体が硬化し、衿後は破損しています。 毛皮の硬化の原因につ […]