事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
着物をクリーニング後、後身頃裾近くに横方向の筋が見られました。 後身頃の特定の生地に平行に少なくとも3本の筋が見られます。 糸引きなのかスレなのかについては、顕微鏡観察によって、筋部分の繊維が乱れていることから、ヨコ方向 […]
スカートを、ドライクリーニングしたところ、輪ジミ状の変色が発生ましした。 輪ジミ状の部分を、ブラックライト照射試験(紫外線照射)を行ったところ、顕著な蛍光反応が見られました。これは、アミノ酸成分の蛍光反応であると判定され […]
紳士スラックスを、水洗クリーニングしたところ、全体に筋状の退色が見られました。 筋状の退色は、繊維製品の品質管理用語として一般にチョークマークと呼ばれています。 糊抜きの不十分な着物地、テンセル等の素材や顔料プリント製品 […]
ポリエステル100%のジャケットの右袖部分に退色が発生しました。 全体を漬け込んで洗浄するドライクリーニングにおいては、このような特定の部分だけの変色は起きません。また、変色の状態を見ると、濃色を構成する色素の一部が分解 […]
ニットプルオーバーをクリーニング後、全体に色ムラが発生した。アパレルメーカーではオフホワイト(商品No.333762 COL.00)としていますが、消費者は純白であったと記憶しています。 クリーニング処理に使用されたソー […]
婦人コートの前身頃に光沢の異なる部分が現れました。また、右裾部分が赤味を帯びています。 光沢の異なる部分を、顕微鏡で観察すると、他の正常な部分に比べて、アセテート繊維のパイル(毛羽)が斜めに倒れていることがわかりました。 […]
シルクのネクタイをクリーニングしたところ、表裏の色差が表れました。 この製品は、繊維鑑別から絹100%製品であることがわかります。 表と裏において色差があるということは、どのような繊維製品の場合であっても、クリーニング溶 […]
法衣をクリーニングしたところ、随所に白化が見られました。 この法衣の素材は、顕微鏡観察から絹と判定されます。 白化の発生部位を検証すると、特に着用時に膝に当たる部分が特に顕著です。 顕微鏡観察によって、正常部と白化部を比 […]
毛・麻混紡の紳士スーツを、石油系ドライクリーニングしたところ、特に上着全体に赤系統の汚染が発生しました。 ブラックライト照射試験無反応から、汗、カビ等のアミノ酸を含んだ汚染ではないものとみられます。リトマス試験紙によるp […]
表地ナイロン100%の婦人キルティングコートの後、袖、背中部分に退色が見られました。 この退色は、発生状態に大きな特徴があります。 ①発生部位が袖、背中など特定の部分であり、浸漬洗浄では発生しないこと。 ②肉眼では微妙な […]