ナイロン素材キルティングコートの光による退色
表地ナイロン100％の婦人キルティングコートの後、袖、背中部分に退色が見られました。 この退色は、発生状態に大きな特徴があります。 ①発生部位が袖、背中など特定の部分であり、浸漬洗浄では発生しないこと。 ②肉眼では微妙な退色に見えますが、デジタル画像処理によってハイコントラストにした写真に見られるように、フードの陰にあたる部分では退色が起きていないこと。 ③生地のキルティング部分で、凹部分に退色が少なく、凸部分に退色が強く見られる。 このような現象は、液体の漬け込みによっては発生せず、典型的な光による影響であるといえます。 ナイロン繊維製品の耐光堅牢度は一般に弱いものが多いようです。淡色の製品の場合、特に紫外線（太陽光、蛍光灯等）による影響を受けやすいことが多くの検査機関から報告されています。 クリーニングによって、全体的な汚れ（クスミ）とともに、紫外線による退色が、鮮明に表…
この記事は有料会員限定です。ログインまたは新規メンバー登録と利用料をお支払い頂くとお読みいただけます。
DB利用のみ登録希望の方 会費 : 800円／月（税別）
また、新規登録によって、一般社団法人日本テキスタイルケア協会研究会員への申込資格を取得することができます。