プロの傷補修は糸入れとカケツギ

虫食いやタバコなどの焼け焦げによって、高価な衣類を傷つけてしまうことがあります。 数万円や数十万円の衣類でも、穴や傷があると、ゴミにするしかないかもしれません。そんな時、わずか数千円程度で、ほとんどどこに傷があったのかわからなくなってしまうプロの補修技術があれば喜ぶ人は多いことでしょう。 このような補修技術は、高齢化によって失われつつあります。 ●糸入れ補修は糸を織り込む 糸入れとはキズを直した箇所がほとんど分からない直し方です。補修した部分を示されても、この技術による補修は表から判別することは困難です。 糸入れは、比較的小さな傷に用いる技法で、例えば白い糸と黒い糸によって織られたグレーに見える生地の場合、補修する生地の端から白い糸と黒い糸を抜き出して、生地の織構造に合わせて糸を入れて傷を埋めていきます。 糸入れした糸は裏側に収め、組織の広がりや曲がりを霧吹きで水を軽く噴霧して…





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