繊維製品の基礎知識講座-織物

衣笠 哲夫(素材塾主宰) 1.織機に掛ける準備 織物はたて糸とよこ糸を直角に交差させて作られたものですが、交差の組み合わせや糸の種類、密度などで、さまざまな生地が作られます。織物はどのよう作られているのか、その特徴など織物の基本について解説します。 ■準備工程 織機に掛ける前の準備工程で織物の基本が決まります。この工程は自動化も進められていますが、まだ人の手でなければ出来ない緻密な作業が数多くあります。 (1)経(たて)糸準備 目的の織り幅になるだけのたて糸を糸の太さから割り出した本数で、織り上げる長さになる分を「ビーム」というロールに巻き付けます。これを整経(せいけい)といいます。 〈織物の幅〉織物の幅は反物の端にある両耳を含んだ長さのことを言いますが、「房耳」(耳には織り組織によるものと、そうでない房耳に分かれ、革新織機で織られた織物には房耳が多い)の場合は耳を含まな…





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