3.ポリエステルの色泣き

ポリエステルは、日本では1958年にテトロンという商品名で生産され始め、多様な衣料素材として普及したのは1960年代以降です。現代のポリエステル繊維は1980年代後半から新合繊として開発された異型断面繊維やマイクロファイバー(超極細繊維)が主流となっています。  このような異型断面繊維やマイクロファイバーは、生地となった時に他の繊維製品に比較して、膨大な表面積を持ったものとなります。表面積が大きいということは、大量の染料を必要とすることですし、また繊維と結合した染料も、表面から流出しやすいということになります。このため、ポリエステル製品の色泣きや移染などの事故は増加する傾向にあります。 ポリエステルを染色する分散染料は、一般に加熱等の影響によって昇華(繊維中から外部に気体となって飛び出す)という現象を起こし、プリーツ加工の工程中に汚染を発生させるということが知られています。この他、界面…





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