次亜塩素酸ナトリウムでウール溶解

 ウールドレスシャツをクリーニング後に(すすぎ脱水後)、前裾部分が溶解し、穴開きが生じていた。脱水後、ハンガーにかけようとした時に穴開きを発見したのが、その時は穴の周辺はまるでご飯粒を溶かしたようにヌメヌメしていて和紙の溶液のような状態だった。洗う前の検品では何も生じておらず、お客様も何も付けた覚えは無いという。商品は最近購入し初洗い。  このドレスシャツは、組成表示部分の印字が消失していますが、ウールマーク表示及び顕微鏡観察から、毛100%製品であると確認しました。  毛繊維を溶解する薬品は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液または水酸化ナトリウム水溶液に限られます。このいずれかの溶液(濃度5%以上)が付着したものによる溶解であるといえます。  また、表示ラベルが黄変脱色していることから、次亜塩素酸ナトリウムの付着が考えられます。次亜塩素酸ナトリウムは塩素系漂白剤の主成分として…





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