起毛素材の摩擦による光沢変化
ズボンをクリーニング後、膝等のポケット周辺の光沢が変化しました。光沢が変化している部分を、角度を変えてみると、それぞれに違った見え方になります。これは、起毛素材の毛の方向にムラがあることを意味しています。 顕微鏡で、正常部分と異常部分を比較して見ると、膝部などでは、側面から見ると繊維の毛足が短くなっていることがわかり、上から見ると正常部では隠れている織糸が、異常部では露出していることがわかります。 これは、発生部位から、着用による摩耗と毛倒れが原因であると推定されます。 また、その他の部分の筋状の変化は、着用時のシワに沿って摩擦を受けたことによるものと思われます。 クリーニング前後で、変化が目立つのは、クリーニング以前は全体的な毛倒れがあったものが、クリーニングの乾燥工程などによって全体に起毛し、繊維の短くなった部分だけが目立つようになったものであるといえます。 スチームで部…
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