ポリエステル起毛製品の熱源接触
ポリエステル100％の起毛素材婦人上着の右側胸あたり及びポケット下部分に、高熱によって溶けたような状態が見られます。 事故部分を顕微鏡で観察すると、明らかなポリエステル繊維の溶融が見られます。 ポリエステル繊維の溶融点は255℃～260℃で、ストーブのフェンスなどと接触しただけでも溶融します。 また生地表面は、熱によって溶けやすいポリエステル繊維が、パイル構造に起毛されていることから、熱の影響を過敏に受けやすい性質があります。 顕微鏡観察では、繊維の先端だけが溶融している部分もあり、このことから高熱の何かに瞬間的に接触したことによって発生したものであろうと考えられます。 この事故については、高熱のものに接触して部分的に溶融したという以上のことは判定できません。 事故部分の顕微鏡写真 …
この記事は有料会員限定です。ログインまたは新規メンバー登録と利用料をお支払い頂くとお読みいただけます。
DB利用のみ登録希望の方 会費 : 800円／月（税別）
また、新規登録によって、一般社団法人日本テキスタイルケア協会研究会員への申込資格を取得することができます。