次亜塩素酸ナトリウムによるウールの損傷

学生服スカートをドライクリーニング(石油系)及びウェットクリーニング(水系)を行ったところ、裾部分にシミ状の損傷が現れました。 この製品の表地の組成は、毛50%、ポリエステル50%です。事故部分を、顕微鏡で観察したところ、毛繊維が消失し、ポリエステル繊維だけが残っていました。また、バックライトで観察したところ、事故部分がスダレ状になっていることを確認しました。 事故部分の形状は、液体が浸透した過程を示しています。 毛素材は、強アルカリ液によって分解されます。強アルカリ剤には、次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムなどがあり、これらを主成分とする身の回り品として塩素系漂白剤(ハイター等)、台所用漂白剤(キッチンハイター等)、カビ取り剤(カビキラー等)、トイレ用洗浄剤(トイレハイター等)などがあります。 特に業務用トイレ洗浄剤には、濃度の高いものがあり、公衆トイレなどの洗浄後に裾などに…





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