家庭でシミ抜きしたら濃色化
婦人スーツを家庭でシミ抜き処理したところ、処理部分が濃色化しました。 実体顕微鏡観察から、この製品は、黒いポリエステル繊維に白い綿糸が柄糸として織り込まれたものであることがわかります。 シミ状に見えるのは、白い綿糸が濃色に汚染されていることによるものと見られます。 黒いポリエステル糸から、染料が溶出した可能性が高いと考えられることから、パークロルエチレン溶剤による滴下試験を実施したところ、多量の染料が正常部分から溶出しました。また、滴下した表面には事故部分と同様のシミ状が再現されました。 以上からこの事故は、有機溶剤に対する染色堅ろう度(JISL0861)の低いポリエステル糸に、溶剤(シンナー、ベンジン等)によるシミ抜き処理を施した結果、ポリエステル繊維から染料が溶出し、白い綿繊維を汚染したことによって、シミ状のものが発生したものと判定されます。 ポリエステルの染料としては、…
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