長時間タンブリングによる白化

綿52%、ポリエステル48%のニットワンピースを石油系ドライクリーニングしたところ、全体が白くなり、身丈も伸びてしまったと消費者から申し出がありました。メーカー提供の未洗浄品と比較(下写真)すると、明らかに白化しているといえます。  また、事故当該品に対して、石油系ドライクリーニング溶剤による簡易試験の結果からは、染色堅ろう度の極端な不良も見られませんでした。 当該品について、詳細に観察すると、未洗浄新品に比較して、多量のピリング(毛玉)が発生しています。表部分では脇など通常の着用動作から発生すると見られるピリングの他、全体に毛羽立っている状態が見られます。  実体顕微鏡で観察すると、未洗浄新品に比較すると、明らかに事故品の糸からは多量の綿繊維の飛び出しがみられます。  細かい毛羽立ちが全体に発生すると、濃色の生地では繊維の乱反射による白化が発生します。ドライクリーニングでは、製品…





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