ズボンの汗による退色

紳士ズボンが、通常のドライクリーニング処理引き取り後、4カ月程度たってみたら外側縫製ラインに沿った部分、膝部分前面が茶色っぽく変色していました。 申し出のあった外側縫製部分、膝前部分以外にも、同系色の変色は、サイドポケット口周辺などにもみられました。 特に外側縫製部分では、縫製ラインから左右に広がるように変色が発生しています。これは外部からでは無く、内側から液体の毛細管現象によって、浸み出したことを意味しています。縫い代部分の内側は折り返しになっていることから、皮膚などに比較的強く押し付けられる形で接触し、吸水性の高い綿素材に皮膚表面に発生した汗などが集中し吸収されやすくなります。このことによって、縫い代から外側に滲みだしてくることになります。  綿素材は、一般に反応染料という染料で染められていますが、この染料は、汗と紫外線の複合作用によって分解され退色する傾…





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