事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
表地と裏地を接着剤で貼り合わせた「ボンディング加工」の衣類をドライクリーニングしたところ、接着樹脂が溶解して生地全体に染み出してきました。 このような衣類は、薄地の素材でも生地にハリや厚みを持たせることができる反面、 […]
●ステンレス金属繊維 10数年前から、金属繊維を織り込んだ生地の製品が作られるようになりました。表示でも「金属繊維」という指定用語で表記されています。外国語表記では略号を使って「MT」などと表記されます。 金属繊維が使用 […]
フッ素系溶剤ドライ後、婦人ジャケットの襟周りのトリミングが剥離しました。 この種のポリウレタン樹脂コーティングの剥離事故は、樹脂の劣化によるものですが、その原因として、空気中の水分による加水分解や紫外線などが関与している […]
クリーニング後、表地が全体に伸びてしまいました。 この製品は、生地に伸縮性を持たせたいわゆる「ストレッチ素材」です。ストレッチ素材の多くは、ポリウレタン弾性糸(商品名スパンデックス等)という合成ゴム糸が全体に数% […]
ベルベットの婦人上着をクリーニング後、背中左縫製部分に沿って数箇所、前面袖付け、前立て周辺に数箇所のパイル脱落が発生しました。 綿縦パイル(ベルベット)構造は、V字パイルであるため、W字パイルに比較して、摩擦によ […]
青いメタル調の婦人ジャケットをドライクリーニング後、左袖などに白っぽい筋状のものが発生しました。 筋部分の状態については、申し出の部位だけではなく、右袖や袖口、裾部分などにも同様の白化が見られます。 この製品の加工状態 […]
表面光沢のあるブルゾンをドライクリーニング後、生地の表面の光沢が変化し、全体にベトツク感じになりました。 この製品の組成(欧文)を見ると、綿(70%)の生地の上からポリウレタン樹脂(30%)がコーティング(塗布加工) […]
有名イタリアブランドのスカートをドライクリーニングしたところ、表面に斜線状の目寄れ、黒点状のものが発生しました。 この製品の構造は、表地と裏地の二重構造になっており、その間をポリウレタン樹脂が接着しているという構造に […]
紳士ドレスシャツをランドリー処理後、通常プレスしたところ、襟とカフス部分の表側だけが濃色化しました。 この濃色化の特徴的な点は、襟とカフス部分の表面だけが濃色化していることです。 顕微鏡観察すると、濃色化の直接の原因 […]
婦人コートをクリーニング後、左右の袖付け部分にブクツキが発生しました。 バブリング(ブクツキ)は、左右の脇部分周辺及び左脇後部に発生しています。 この表地は、ポリエステル100%となっていますが、組成表示に無い厚 […]