事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
ダウンジャケットをドライクリーニングしたところ、部分的に白っぽくなりました。 この製品の表地を実体顕微鏡で観察すると、ポリエステル平織の生地で、ヨコ糸が起毛されています。この起毛加工はピーチスキン加工といわれるもので […]
ワンピースを石油系溶剤ドライクリーニングしたところ、シワがプレスによっても伸ばすことができなくなりました。 この製品は、ヨコ糸としてステンレススチール繊維が織り込まれています。目的としては、波状に形状記憶させた金属を織 […]
綿70%、ポリエステル25%、ポリウレタン5%という組成表示のコートをドライクリーニングしたところ、表地の表面が鮮明な赤に変色しました。受付時には、全体が砂ぼこりで汚れているように見えました。実はこれがこの製品の特徴でし […]
ダウンジャケットをドライクリーニング後、表地に黒っぽいシミ状のものが発生しました。 黒っぽいシミ状のものは、製品の表面に分散して現れています。 シミ状部分をバックライトで観察すると、シミ状部分周辺にコーティングの剥離が […]
織構造によるタテ畝(うね)状生地の婦人パンツに、生クリームが付着したということで、シミ部分を水溶性前処理し、ドライクリーニングしたところ、その部分だけが収縮しました。 この収縮の特徴は、収縮した畝を引き伸ばせば伸び、離 […]
ブルゾンをドライクリーニング後、左胸のロゴ・マークが損傷しました。 白と黒のスコッチテリアのマークとロゴが剥離した状態になっています。 実体顕微鏡で観察すると樹脂プリントの上に黒の転写プリントの形跡が見られます。 樹脂プ […]
ダウンジャケットを石油系溶剤ドライクリーニング後、乾燥工程から取り出したところ、左前身頃から全体に激しく脆化し、生地が剥がれ落ちました。 損傷を受けている生地は、粉状にまで分解しています。綿素材がここまで分解する要因とし […]
ダウンコートをドライクリーニング後、生地表面に点状の光沢変化が現れました。 この製品は、表地が合成皮革とありますが、合成樹脂としてポリウレタン樹脂がポリエステル基布にコーティングされているものです。 斑点状の光沢変化は全 […]
背広上着をドライクリーニング後、胸部分の表地が浮きました。 この現象は、バブリングとも呼ばれる接着芯地の接着樹脂が十分に軟化しない状態で、接着ムラがあったことによるものです。熱圧着工程による製造時に、一応接着していても、 […]
ドライクリーニングによって、スカートのプリーツが取れました。 素材表示によれば、この製品はポリエステル100%です。 ポリエステル製品は、熱可塑性という性質によって、品質の高いプリーツ加工が可能な素材です。 羊毛などの獣 […]