事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
浴衣をクリーニング(水洗)後、左前身頃胸部分に穴開きが発生しました。 この製品は、硫化染料といわれるもので、注染(ちゅうせん)という方法によって染められたものです。 穴開きの部分を観察すると、周辺が茶褐色に変色しており、 […]
学生服スカートをドライクリーニング(石油系)及びウェットクリーニング(水系)を行ったところ、裾部分にシミ状の損傷が現れました。 この製品の表地の組成は、毛50%、ポリエステル50%です。事故部分を、顕微鏡で観察したところ […]
紳士コートをクリーニング受付時に、顧客と日光退色に関する確認を行いましたがが、ドライクリーニング後、退色状態が受付時よりも鮮明になりました。 ほとんどの色素は、紫外線等の影響を受けて分解します。 ことに綿などのセルロース […]
イタリア有名ブランドのダークグレーのドレスシャツ(麻100%)を、ドライクリーニングしたところ袖の一部と衿部分がピンクに変色しました。着用してから2回目の洗いで変色が起きました。JIS表示は水洗い禁止、ドライ石油系。 麻 […]
ドレスシャツをクリーニング後、背中の部分に変色を発見しました。 この事故は、黄色味のシミが付着したのではなく、染料を構成する色素の一部が分解し、残った色素が現れている状態であると見られます。 綿、レーヨン等の染料である反 […]
ドライクリーニング後、婦人ニットジャケットの前身頃に数箇所の損傷が発生しました。 実体顕微鏡の観察では、以下の点が注目されます。①穴開き周辺に硬化や変色等の変化が見られない。②切断された繊維の先端に焦げによる蛋白質の炭化 […]
ランドリー(水洗)したところ、同一顧客のドレスシャツ7点が、同様に首周りの部分の生地が破損しました。 特定着用者の製品に限って、首周りという特定の部分に事故が発生したこと、事故製品の全てが綿100%との製品であるというこ […]
ゴルフズボンをクリーニングしたところ、右前膝部分、左後大腿部分などに輪ドリ状の薄いシミが発生しました。 組成表示は、キュプラ65%、綿20%、麻15%です。 シミの輪ドリ状の形状から、液体が徐々に乾き、縁取る形で変色現象 […]
毛100%の婦人ロングコートを、クリーニングしたところ左右の脇ウエスト部分に幅5~6cmにわたり損傷が発生しました。 この事例の外観を詳細に観察すると、以下の点が注目されます。 ①左右の損傷は、ほぼ同位置の高さに対称に発 […]
ベルベット風の表地の婦人コートを、ドライクリーニングしたところ、表面生地がボロボロになりました。 消費者の海外購入品のためか、JIS表示がありませんでしたので、製品付属のイタリア品質表示を翻訳しました。取扱い絵表示: […]