事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
クリーニングしたところ、両袖に筋状の退色が発生しました。 このジャケットは、表地が綿のサマージャケットです。 襟周りにも、両袖と同系色の退色が見られたため、ブラックライト照射試験を実施したところ、汗成分に含まれていたとみ […]
ドライクリーニングしたところ、襟周り、胸、袖の一部、袖口が濃色化しました。 この製品は、表地と裏地を貼り合わせたボンディング加工品です。貼り合わせている樹脂はポリウレタン系接着剤であると思われます。ポリウレタン樹脂 […]
クリーニング後、特に左袖全体に生地が損傷しました。 損傷の状態を観察すると、すべての損傷部分において、特にタテ糸だけが欠損していることがわかりました。また、生地の顕微鏡観察試験の結果、タテ糸は毛100%、ヨコ糸 […]
ズボンを消費者がクリーニング店から持ち帰り、着用しようとしたら右足裾部分に穴あきを発見しました。 ウール製品の穴あきの場合、以下のような原因が考えられます。①薬品(次亜塩素酸塩等の強アルカリ)による影響。この場合 […]
昨年ウェットクリーニングし、ポリ袋に入れたままハンガーに吊るして保管していたところ左肩口から袖にかけて部分的に退色しました。 顕微鏡観察によると、ナイロン繊維が明らかに退色しています。発生状況は、製品の左側に集中 […]
この製品は、身頃部分はウール、襟と袖部分は綿という特異な構造のものであるといえます。 日本では通常、アパレル製品を設計するときに、綿とウールという異質な素材の組み合わせは、一般には避けるようにしています。綿は吸水 […]
表地と裏地を接着剤で貼り合わせた「ボンディング加工」の衣類をドライクリーニングしたところ、接着樹脂が溶解して生地全体に染み出してきました。 このような衣類は、薄地の素材でも生地にハリや厚みを持たせることができる反面、 […]
●ステンレス金属繊維 10数年前から、金属繊維を織り込んだ生地の製品が作られるようになりました。表示でも「金属繊維」という指定用語で表記されています。外国語表記では略号を使って「MT」などと表記されます。 金属繊維が使用 […]
特に黒いプリント部分が、クリーニングによって色泣き(ブリード)しました。組成は、表地が綿100%、裏地がキュプラ100%です。 素材からこのような、発色性にポイントを置いたデザインでは、特に色泣きの発生した黒柄部分は […]
婦人ベルベットスーツのジャケットに数箇所の脱色が点在しています。この変色は、濃色を構成する一部の染料が分解した脱色であり、何らかの薬品が付着したことによって、レーヨン繊維の染料である反応染料が分解したものと思われます。 […]