事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
麻54%、綿43%、ポリウレタン3%の婦人ジャケットの背中部分にヨコ一線の退色が見られました。 この退色の特徴は、ヨコ一直線であるという点です。また、両脇の身頃まで通っていることから、原反の時点ではなく、製品化された […]
毛80%、ナイロン20%の黒の表地のコートを、石油系ドライクリーニングし、納品後に消費者から前身頃右下部分に損傷が発生しているとの申し出がありました。 外観観察では、損傷部分は、前身頃右下部分に柳葉状にほぼ垂直に発生 […]
ブラウスの刺繍周辺のオーガンジー部分が損傷しました。この製品には、取扱い表示も組成表示もついていません。 損傷部分の特徴は、タテ、ヨコの繊維が消失している点であり、このことから引き裂きや、切り裂きによるものではないこ […]
ワイシャツがクリーニングによって、全体に変色しました。 全体の変色について、脱色と蛍光剤の付着の可能性が考えられます。 ブラックライト照射試験を行いましたが、全体が均一な蛍光を発光しており、蛍光剤の付着ではなく脱色 […]
婦人ジャケットをドライクリーニング後、手作業のプレス工程で、両袖付け付近に損傷を確認しました。 まず、損傷部分の特徴を観察すると、ヨコ糸はすべて残っていますが、タテ糸だけが消失したことによって、損傷が発生したことがわ […]
ドライクリーニング後、前身頃胸周りのトリミング生地部分が赤色に変色していました。 トリミングに使用されている生地の状態を見ると、同一の生地とみられる裏側と表側を比較すると、表部分の方が濃色になっています。 紫外線に […]
金属的な光沢のテクノ調のコーティングジャケットを、春にドライクリーニングし、秋にクローゼットから取り出したところ、表面の皮膜が破損していました。 これは、ポリウレタン樹脂コーティング品の典型的な経時劣化による損傷です […]
紳士背広上着をクリーニングした後、左袖後ろ部分に数か所に損傷が発生していました。 この損傷は、外観観察及び顕微鏡観察から、焼け焦げによるものであると判断されます。この製品の表生地は、組成表示のように毛50%、ポリエ […]
ランドリー洗浄処理後、右襟周辺に点状の損傷が見られました。 損傷部分に、穴明きにはなっているが、繊維が溶解・分解せずに残っていることが特徴的です。このことは、薬品など化学的な影響によって損傷した可能性が低いことを意味し […]
ワイシャツの胸ポケットに損傷が発生しています。外観から、繊維はタテ、ヨコともに消失していませんので、薬品などによる損傷ではなく、物理的な損傷であることがわかります。 損傷は、向かって右端では折り返した二重の生地が切断さ […]