事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
春ダウンジャンパーをウエットクリーニング処理したところ、前見頃部分が張り付く感じがあり、表面に気泡が発生しました。 事故品を観察すると、特に右腕部分全体に気泡状のものが発生しているように見られます。 この製品は、表地の […]
モヘア糸レース状飾りポケットの付いたコートを石油系ドライクリーニングしたところ、飾り部分が毛羽立ち編み模様の輪郭が不鮮明になりました。付属部分のレース状飾りポケットの組成は、モヘヤ67%、ナイロン30%、毛3%と表示さ […]
ウール/カシミヤ混のマフラーがドライクリーニングによって、左右の縁が波打ちました。 マフラーの左右の縁が、波状に歪んでいますが、よく観察すると規則性があることがわかります。 濃色の糸の多い部分が伸び、淡色の糸の多い部分が […]
ジャンパーが石油系ドライクリーニングによって、洗浄3分、オーバーフロー7分、脱液3分、低温乾燥5分の工程で処理したところ、全体に変形しました。 この製品は、表地に小松精練の防水フィルムをラミネートしたロロピアーナ社製ス […]
セーターを石油系ドライクリーニングしたところ、シワ加工だったはずのシワが消失しているという申し出がありました。 生地の状態を詳細に観察すると、シワ加工が施されていた形跡が見られます。 生地の組成は、欧文表記によるとウ […]
ウールショールをドライクリーニングしたところ、中の模様部分が縮んだようで、柔らかさが失われ、白い房の側のトリミング部分が波打った状態になりました。 この製品の中側の柄部分は、短い羊毛繊維による紡毛糸による緩やかな織構造 […]
紳士ズボンの股上後の筋を、アイロンによって消すことができません。 この筋状のものが、折ジワとしての凹凸の陰影によって発生するいわゆるシワであるかについて、側面から観察したところ、折折り目部分に凹凸は無く一線になってい […]
ワンピースを石油系溶剤ドライクリーニングしたところ、シワがプレスによっても伸ばすことができなくなりました。 この製品は、ヨコ糸としてステンレススチール繊維が織り込まれています。目的としては、波状に形状記憶させた金属を織 […]
サマーセーター(カットソー)の両脇の下に毛羽立ちが発生しました。 この事故の特徴は、両脇の下に対照的に発生している点です。 事故部分は、毛羽立っているだけでなく、硬く厚みが増しています。これは、この編地部分が収縮してい […]
織構造によるタテ畝(うね)状生地の婦人パンツに、生クリームが付着したということで、シミ部分を水溶性前処理し、ドライクリーニングしたところ、その部分だけが収縮しました。 この収縮の特徴は、収縮した畝を引き伸ばせば伸び、離 […]