事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
紳士上着をクリーニング後、左袖口と右ヒジ部分に損傷が発生しました。 右肘の穴開き部分の周辺は、他の正常な部分に比較して、生地が薄くなっています。 また損傷部分の周辺に、薬品の反応は無く、薬品による毛繊維の損傷に見 […]
紳士背広上着の右前身頃ボタン周辺のシミを取ろうとしたところ、シミが拡大し一部損傷しました。 組成表示が無いため、顕微鏡による鑑別試験を行ったところ、タテ糸は毛100%の濃色、ヨコ糸はレーヨン100%の白色であることが […]
クリーニング後、着用したところ左袖口に、多数の穴開きが発生していることを確認しました。 穴の周辺の糸が毛羽立っていることから(写真)、洗浄以前あるいは洗浄中に発生した可能性が高いと思われます。 綿100%の穴開きと飛 […]
流通経路が判明するロット番号が記載されていると思われるラベルの一方が、刃物で切断されていますが、これは、一般的に並行輸入業者が市場投入する際に行う慣習です。また、スラックスには別のラベルが引きちぎられた形跡もあります。 […]
クリーニング後、特に左袖全体に生地が損傷しました。 損傷の状態を観察すると、すべての損傷部分において、特にタテ糸だけが欠損していることがわかりました。また、生地の顕微鏡観察試験の結果、タテ糸は毛100%、ヨコ糸 […]
ズボンを消費者がクリーニング店から持ち帰り、着用しようとしたら右足裾部分に穴あきを発見しました。 ウール製品の穴あきの場合、以下のような原因が考えられます。①薬品(次亜塩素酸塩等の強アルカリ)による影響。この場合 […]
クリーニング後、シルクジョーゼットの上着右袖口部分に穴開きが発生しました。 この穴開きの状態を観察すると、最も特徴的なことは、穴開きの周辺に脱色が見られることです。また、顕微鏡観察すると、切れた繊維の先端が細くなっ […]
フッ素系溶剤ドライ後、婦人ジャケットの襟周りのトリミングが剥離しました。 この種のポリウレタン樹脂コーティングの剥離事故は、樹脂の劣化によるものですが、その原因として、空気中の水分による加水分解や紫外線などが関与している […]
クリーニング工場内の入荷検品時にスカートにキズ及び破れが有ることが確認されました。 キズの発生部位は、膝裏側にあたる部分であり、またキズ発生部分の下裾には激しい目寄れも確認できました。 このキズは、表側を覆っ […]
石油系溶剤ドライクリーニング後、右尻部の生地が脆化、穴開きしました。尚、小さなキズは事前に確認していました。 事故品の穴開き周辺には、浸透した状態での変色が見られ、原因は綿=植物系繊維(セルロース)を分解する強酸液による […]