繊維製品の基礎知識講座-編物1

衣笠 哲夫(素材塾主宰) 1.概説 ニットは「編物」の地、「ジャージー」や「メリヤス」とも言われ、編機もニットの種類毎にその機種が異なり、そのためにたくさんの編機があります。編地の形成も、前述した織物はどのような生地でも、基本的にたて糸とよこ糸が直角に交差して作られるため理解しやすいのに比べ、ニットは糸がループ状で絡み合って編まれているため、編地の構造に分かりにくさがあります。 ニットはさまざまな点で複雑さがありますが、織物と同じくアパレル素材として重要な素材です。ニットについて順を追って解説していきます。 (1)ニットの構造 ニットには「緯(よこ)編」と「経(たて)編」があります。編んで行く方向に対し、縦方向にループを作る編み方が緯編、織方向にループを作る編み方が経編です。緯編と経編では、その特性に大きな違いがあります。 (2)ニットの特性 ニットには次のような特性がありま…





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