生地の表面が摩耗するとヨコ糸が残る

 ジーンズのダメージ加工ファッションで、摩耗加工された膝の部分を見ると、白いヨコ糸だけが多く残っていることに気がつきます。 ◎デニムの織構造は綾織または斜文織といいます デニムの生地を表面から見ると、斜めの筋が見えます。これは、白いヨコ(緯)糸の上を覆い隠すように青いタテ(経)糸が規則的に織られているためです。青いタテ糸が表面に数多く現れますから、白や生成りのヨコ糸と、インディゴブルーに染められたタテ糸が同数であるにもかかわらず、ジーンズの表地はブルーに見えることになります。 ◎着用によって生地は摩擦され損傷します ファッション性のある織物の多くは、タテ糸が表面に現れる綾織や朱子織という構造になっています。このため、着用中の自然な摩擦により、徐々にタテ糸の繊維が切れていき、洗濯などの作用によって糸屑として脱落することになります。…





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