蛍光染料染着のロット違い
ドライクリーニング後、前身頃胸周りのトリミング生地部分が赤色に変色していました。 トリミングに使用されている生地の状態を見ると、同一の生地とみられる裏側と表側を比較すると、表部分の方が濃色になっています。 紫外線による反応を見るブラックライト照射試験を行ったところ、右中写真のように全く違った反応が得られました。裏部分は、全面に蛍光染料が使用されており強い蛍光を発光し、表部分からは蛍光反応が見られませんでした。表部分の中央が明るいのは、裏生地の傾向が透過して見えていることによります。蛍光染料が含まれた部分は、同色であっても白っぽく見えるようになり、逆に蛍光のないものは濃色に見えることになります。 表部分と裏部分の生地構造を実態顕微鏡で観察試験したところ、表裏ともにタテ糸は絹、ヨコ糸は綿であり、同一構造の生地であることが確認できました。 このことから、表裏は同…
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