ウールショールの熱収縮

ウールショールをドライクリーニングしたところ、中の模様部分が縮んだようで、柔らかさが失われ、白い房の側のトリミング部分が波打った状態になりました。  この製品の中側の柄部分は、短い羊毛繊維による紡毛糸による緩やかな織構造になっており、外側の無地部分は、長い繊維を含む梳毛糸による比較的密な織構造になっています。 白いフリンジの側だけが、激しく収縮し波打ち、濃色のフリンジ側には波打ちは見られません。これは、縦方向の収縮が大きいことを示しています。 ウールは、製造過程で異なる糸を組み合わせる場合、それぞれの水分量に違いがあると、加熱することによって水分が奪われて水分量の低い方が収縮するという現象を起こします。これをウールの熱収縮と言います。この現象は、緩和収縮と複合的に発生することが多いとされています。 ウール製品の熱収縮や緩和収縮については、繊維がからみあったフエルト化収縮とは違い、織…





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