ラミネートフィルムの劣化剥離

ダウンジャケットをドライクリーニング後、表地に黒っぽいシミ状のものが発生しました。  黒っぽいシミ状のものは、製品の表面に分散して現れています。 シミ状部分をバックライトで観察すると、シミ状部分周辺にコーティングの剥離が確認できます(製品を裏から陽光などに透かしても確認できます)。  この製品は、ダウンプルーフ(羽毛の飛び出し防止加工)の目的もあってか、絹の表地裏側に、ポリウレタン樹脂フィルムをラミネートしたものであるといえます。 ポリウレタン樹脂フィルムは、高温多湿な環境下で加水分解という現象を起こします。特に中綿製品の場合、中綿にこもった湿気が、ポリ袋に入れたままの状態で保管していると滞留するため、加水分解が進行しやすくなります。欧米などの夏季に湿度が下がる気候と、日本の風土は大きく異なっていることから、特にヨーロッパの企画製品で、ポリウレタン樹脂によるコーティングやボンデ…





この記事は有料会員限定です。ログインまたは新規メンバー登録と利用料をお支払い頂くとお読みいただけます。
DB利用のみ登録希望の方 会費 : 800円/月(税別)

また、新規登録によって、一般社団法人日本テキスタイルケア協会研究会員への申込資格を取得することができます。

新規メンバー登録

ログインはこちら