ピーチスキン加工製品の摩擦退色

コートをドライクリーニングしたところ、全体に赤みを帯びたようになりました。  デジタル画像を強コントラスト処理すると、全体に赤くなることから、この製品の染色材料が、黒と赤によって構成されているものと見られます。 赤系統に変色している部分の明度が高くなっていることから、変色では無く黒染料の分解または脱落であるといえます。 ブラックライト照射試験では、カビなどのアミノ酸による蛍光反応は見られませんでした。また、有機溶剤(石油系)の簡易染色堅ろう度試験を行ったところ、赤系統の溶出があり2-3級程度の低い堅ろう度でしたが、黒系統の染料の溶出は少なく、石油系溶剤ドライクリーニングに原因があるとはいえません。 この製品は、ポリエステルの極細繊維によるピーチスキン加工(微細な起毛加工)がなされています。この生地の財団法人日本紡績検査協会による試験証明書によると湿摩擦汚染堅ろう度は2-3級…





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