事故解説では、外観上変色に見えても実際には損傷であったりするものもあるため、複数の項目に重複して紹介しています。
婦人スラックスの両膝裏部分などに部分的な変色が見られました。 外観を観察すると両足とも左右対称に膝裏部分に変色が発生しています。また、前側太股部分も全体に同系統色に退色の傾向が見られます。 この製品は綿96%、ポリウレ […]
ジャンパーを5月にクリーニング後、消費者が受け取ったものが、同年11月になって前立て裏に損傷があると申し出がありました。 損傷の発生した裏地部分の素材は、ナイロン100%となっています。 損傷部分を観察すると、繊維が溶融 […]
クリーニング後、ファスナーのスライダー部分に白い汚れが見られました。 スライダー部分を実体顕微鏡で観察すると、白い結晶化物質が見られます。 結晶物質を採取し、精製水、パークロールエチレンによって、溶解するかを試験しまし […]
コートを、石油系ドライクリーニング後、生地がべたつくようになりました。 この生地は、表示ではポリウレタンコーティングとされていますが、表地にポリウレタン樹脂含浸加工が施されています。含浸加工とは、コーティング加工と異なり […]
イタリア生地で仕立てられた婦人ジャケットを、ドライクリーニング後、身頃の生地に折りシワが発生しました。 外観観察しますと、この折ジワは全体に発生しています。 いくつかの特徴的な現象が見られます。 ①背中中央部分に発生して […]
クリーニング後、上着脇の下、袖口、ズボン後腰、大腿部、内股部分に毛玉が生じ、一部生地が薄くなっている部分が発生しました。 特に毛玉(ピリング)の発生の多い部位を見ると、生地表面に激しい毛羽立ちが見られます。毛玉は、まず毛 […]
表裏の非対称なニットで、裾が編み出しになっているデザインや、タテ糸とヨコ糸の撚り方向が違っている糸使いの織物で、特にスリットのあるものなどの場合、クリーニングや雨で濡れてしまうことなどによって生地の端の部分がめくれあがる […]
婦人スラックスの保管中に、輪ジミ状の変色が発生しました。 組成表示がありませんでしたので、素材を調べる必要があります。 顕微鏡による繊維の鑑別を行いましたが、極めて特殊な構造の糸であることがわかりました。 […]
ブラックフォーマルスーツのズボン内股部分に主としてズボンの太股部分に白い点状のシミが発生しました。 点状のシミに対しブラックライト照射試験を行ったところ、アミノ酸などの有機物を含むと見られる蛍光反応がありました。 ま […]
流通経路が判明するロット番号が記載されていると思われるラベルの一方が、刃物で切断されていますが、これは、一般的に並行輸入業者が市場投入する際に行う慣習です。また、スラックスには別のラベルが引きちぎられた形跡もあります。 […]